comsmet

病室の窓の白いカーテンに、

午後の陽がさして教室のようだ。

中学生の時分、私の好きだった若い英語教師が、

黒板消しでチョークの字をきれいに消して、

リーダーを小脇に、午後の陽を肩先に受けて、

じゃ、諸君、と教室を出て行った。

ちょうどあのように私も人生を去りたい。

すべてをさっと消して、

じゃ、諸君、と言って。

高見順『死の淵より』 (講談社文芸文庫1993) ジジババがいっぱい(4)老いの静寂 - 血止め式 (via ginzuna) (via pedalfar) (via sampler) (via adorechic) (via footwork) (via magao)